不具合報告書のテンプレート(エクセル・PDF・無料)
このページの要点
- 不具合報告書は、建物・設備・施工した所の不具合を見つけたときに、何が起きているか・どこまで影響するか・なぜか・どう対応するかを、管理する人や発注者に伝える書類です。法律で決まった様式はありません。
- 1枚目に不具合の内容・影響・原因・急ぎ度と対応の表(応急処置・調査・恒久対策)、2枚目から写真(1ページ2枚)を並べるひな形を、エクセルとPDFで無料で配っています。会員登録はいりません。
- 記入例は、事務所ビルの外壁タイルの剥がれかけを定期点検で見つけ、管理会社へ報告する場面です。社外に出すときの書き方と例文も載せています。
不具合報告書のひな形です。エクセル(xlsx)とPDFを用意しました。エクセル版は「不具合報告書」と「写真」のシート、それぞれの記入例のシートの4枚です。急ぎ度は「すぐに対応が要る・早めに対応する・様子を見る」、対応の区分は「応急処置・調査・恒久対策」、状況は「済・対応中・予定」、写真の区分は「不具合の箇所・原因の調べ・応急処置のあと・別の気づき」から選べます。
ダウンロード
PDFは、1枚目が本紙、2枚目と3枚目が写真のページです。写真が4枚より多いときは、2枚目を必要なだけ印刷して足してください。
不具合報告書とは(修理報告書・点検報告書との違い)
不具合報告書は、見つけた不具合を、直す前に知らせるための報告書です。読む人がまず知りたいのは「危ないのか」「何をしてくれたのか」「次に何が起きるのか」です。原因がまだ分からない段階で出すことも多いので、分かっていることと、これから確かめることを分けて書くのが大切です。
| 書類 | 出すとき | 中身の中心 |
|---|---|---|
| 不具合報告書(このページ) | 不具合を見つけたとき(直す前・直している途中) | 内容・影響・原因・対応の予定 |
| 修理報告書 | 頼まれた修理を終えたとき | 症状・原因・修理の内容・結果 |
| 点検報告書 | 決まった項目を定期に見たとき | 項目ごとの結果と、是正の要否 |
| 現地調査報告書 | 工事や修理の前に、今の様子を調べたとき | 調べた結果と提案 |
不具合報告書で知らせ、直したあとに修理報告書で結果を伝える、という順で2枚を使い分けると、読む人に経過が伝わります。
欄ごとの書き方
1枚目の上の欄
| 欄 | 書くこと |
|---|---|
| 宛先 | 報告する相手(建物の管理会社・発注者・元請・お客様など) |
| 報告日・会社名・担当者・電話 | 報告書を出す日と、見つけた会社・担当者と連絡先 |
| 件名 | どこの何の不具合かが1行で分かる名前(「◯◯ビル 西面の外壁タイルの剥がれかけ」など) |
| 対象 | 建物なら構造・階数と部位、設備なら名前・型番・設置場所 |
| 見つけた日時・見つけた人 | いつ、誰が、どんな時(定期点検・作業中・お客様からの連絡など)に見つけたか |
| 急ぎ度 | すぐに対応が要る・早めに対応する・様子を見る から選ぶ |
中ほどの欄
| 欄 | 書くこと |
|---|---|
| 不具合の内容 | 見たままの様子。場所・数・大きさを数字で(「タイル1枚が浮いている・まわりの6枚も浮き」) |
| 影響 | そのままにすると何が起きるか。人のけが・水漏れ・止まる設備など、影響の範囲 |
| 原因 | 確かめたことと、そこから考えた原因。分からないときは「調査で確かめる」と書く |
| 対応の表 | 応急処置・調査・恒久対策を1行ずつ。担当・期限・状況(済・対応中・予定)まで |
1枚目の下の欄
| 欄 | 書くこと |
|---|---|
| 今後の予定・お願い | 次の報告の時期と、相手にしてほしいこと(通行の制限・利用者への連絡など) |
| 備考 | 別に見つけた不具合や、写真の番号の補足 |
| ご確認 | 報告を受け取った人の確認日と署名 |
記入例の読み方(外壁タイルの剥がれかけ)
- 「急ぎ度」は「すぐに対応が要る」にしています。真下が通路で、落ちると人に当たるおそれがあるからです。影響の欄にその理由を書いています。
- 「原因」は、確かめたこと(タイルの裏のモルタルが下地から離れていた)と、考えられること(屋上の笠木の継ぎ目からの雨水)を分けて書き、くわしくは調査で確かめると書いています。
- 対応の表には、その日にした応急処置2つ(タイルを外す・通行を止める)を「済」で、調査と恒久対策を「予定」で並べています。読む人は、いま安全かどうかと、次に何が起きるかを1枚で分かります。
- 東面のひびは今回の件とは別なので、備考に書き、写真の区分を「別の気づき」にしています。
社外に出すときの書き方
建物の管理会社・発注者・お客様など、会社の外に出す不具合報告書は、次の4つに気を付けると伝わりやすくなります。
- はじめに結論と急ぎ度を書く。読む人がまず判断したいのは「危ないかどうか」です。
- 事実と推測を分ける。「〜していました」(見た事実)と「〜の可能性があります」(考え)を同じ文に混ぜない。
- すでにしたこと(応急処置)を書く。相手が自分で手を打つべきかどうかを判断できます。
- 次の連絡の時期を書く。原因が分からないときほど、いつ何を知らせるかを約束します。
社内だけで使うときは、宛先を自分の会社の上長や担当部署にし、「今後の予定・お願い」に社内でしてほしいこと(部材の手配・お客様への連絡の担当など)を書きます。欄はそのままで使えます。
例文(不具合の内容・原因・今後の予定)
不具合の内容
- 「2階の給湯器から、運転中に水がしたたっています。床の受け皿に、1時間で約200mLたまりました。」
- 「引き渡しから3か月の点検で、浴室の床の目地に、長さ30cmほどのひびを2か所見つけました。」
原因
- 「配管の継手のパッキンが傷んでいることを確かめました。」
- 「原因はまだ分かっていません。考えられるのは◯◯と◯◯の2つで、◯月◯日の調査で確かめます。」
今後の予定・お願い
- 「部品が届く◯月◯日に交換します。それまでは、給湯器の下の受け皿の水を、1日1回捨ててください。」
- 「調査の結果は◯月◯日までにお知らせします。」
法律で決まった様式はありません
不具合報告書には、法令で決まった様式はありません。発注者や管理会社に決まった様式があれば、そちらに合わせてください。法律で決まった点検や検査の報告、事故の報告は、このひな形の代わりにはなりません。
見つけたその場で、写真つきの報告書をスマホで
「現場レポート」アプリは、スマホで撮った写真に区分とコメントを付けて、報告書のPDFをその場で作ります。設定の「報告書の項目名」で、表紙の題名を「不具合報告書」に変えられます。写真の区分の「任意」には、「不具合の箇所」「別の気づき」のように自分で名前を付けられます。
アプリの報告書は写真とコメントが中心で、このひな形の急ぎ度の欄・対応の表・確認の署名の欄はありません。対応の表が要るときは、このひな形と組み合わせて使ってください。
よくあるご質問
Q. 原因が分からないうちに出してもいいですか? A. かまいません。むしろ、危ないものは原因が分かる前に知らせるのが大切です。確かめたことと、考えられる原因、確かめる予定(対応の表の「調査」)を分けて書き、次に知らせる時期を「今後の予定」に書きます。
Q. ワード(Word)のテンプレートはありますか? A. 用意しているのはエクセルとPDFです。ワードで作りたいときは、このページの欄の並びをそのまま写すと、同じ形になります。
Q. 写真は何枚くらい載せればいいですか? A. 不具合の箇所を、場所が分かる引きの写真と、状態が分かる寄りの写真で1枚ずつが基本です。応急処置をしたときは、そのあとの写真も足すと、何をしたかが伝わります。
Q. 不具合を直したあとは、どうすればいいですか? A. 対応の表の状況を「済」にして出し直すか、直した内容を修理報告書で別に伝えます。直す前と直したあとの写真を同じ向きから撮っておくと、比べやすくなります。
Q. テンプレートの利用に条件はありますか? A. ありません。商用・非商用を問わず、自由に書き換えて使ってください。表題を「不具合連絡書」「異常報告書」などに変えてもかまいません。クレジット表記も不要です。
関連ページ
- 現場レポート トップ — アプリの機能の全体像
- 修理報告書のテンプレート — 直したあとに出す報告書(写真付き)
- 点検報告書のテンプレート — 点検項目の表と写真のページ
- 現地調査報告書のテンプレート — 工事や修理の前の調べた結果
- 写真報告書のテンプレート — 表紙と写真の一覧・1ページ2枚/3枚/4枚