工事写真の撮影計画書(エクセル・無料)
このページの要点
- 撮影計画書は、工事が始まる前に「どの工程で・何を・いつ撮るか」を一覧にしておく書類です。現場で撮り忘れを防ぐのが目的です。
- 工種・場面・撮る物・いつ撮るか・黒板に書くことを書き、撮ったら日付と写真番号を書くと、計画した写真・撮った写真・まだ撮っていない写真の数をエクセルが数えるひな形を、無料で配っています。会員登録はいりません。
- いちばん大事なのは、次の工程で隠れてしまう所(下地・配筋・埋める管など)です。あとから撮り直せないので、計画書で「次の工程に進む前に撮る」と決めておきます。
工事写真の撮影計画書のひな形です。エクセル(xlsx)とPDFを用意しました。エクセル版は「撮影計画書」のシートと「記入例」のシートの2枚です。
ダウンロード
- 工事写真の撮影計画書テンプレート(エクセル・xlsx/30行・件数を自動で数える・記入例つき)
- 工事写真の撮影計画書テンプレート(PDF・A4横1枚/印刷して手書き)
- 工事写真の撮影計画書の記入例(PDF)
印刷して現場に持っていき、撮った行に日付を書き込んでいく使い方もできます。
撮影計画書とは
工事写真は、工事が終わってから「ちゃんとやった」ことを見せるための記録です。ところが、撮る場面は工程の途中に散らばっていて、忙しい日ほど撮り忘れます。撮影計画書は、それを防ぐために撮る場面を先に全部書き出しておく一覧です。
| 場面 | 撮るもの | 撮り忘れやすさ |
|---|---|---|
| 着工前 | 工事を始める前の様子(建物の全景・周りの状況・既存の傷み) | 初日に慌てて撮り忘れやすい |
| 施工中 | 工程ごとの作業の様子 | 中くらい |
| 材料 | 届いた材料の品名・数量・ラベル | 箱を捨てた後に気づく |
| 出来形 | 寸法が分かる写真(重ね幅・間隔・厚さなど。スケールを当てて) | 隠れる所はいちばん撮り忘れやすい |
| 品質 | 試験や検査の様子 | 検査の日が決まっていれば忘れにくい |
| 安全 | 朝の打合せ・危険予知・安全の設備 | 毎日のことなので後回しになりやすい |
| 完成 | 仕上がりの全景。着工前と同じ向きから | 足場を外す前後で慌ただしい |
公共の工事では、発注者が定める写真管理の基準(国土交通省の写真管理基準など)で、撮る場面や枚数が決まっていることがあります。その時は基準の項目を、このひな形の行に写して使ってください。民間の工事でも、元請や発注者に決まりがあれば、そちらに合わせます。
欄ごとの書き方
| 欄 | 書くこと |
|---|---|
| 工事名・工事現場・工期 | 契約書や工程表と同じ工事名・住所・期間 |
| 作成日・作成者 | 計画書を作った日と、写真を撮る責任者 |
| 工種 | 足場・下地・外壁・シーリングなど、工程表の工種と同じ名前 |
| 場面 | 着工前・施工中・材料・出来形・品質・安全・完成・その他から選ぶ(エクセル版は一覧から選べる) |
| 撮る物・場所 | 何を・どこから撮るか。寸法を見せる写真は「スケールを当てて」と書いておく |
| いつ撮るか | 「張った後・胴縁の前」のように、次の工程の前と分かる書き方にする |
| 黒板に書くこと | 工種・部位・設計の寸法など、その写真の黒板に書く項目 |
| 撮った日・写真No. | 撮ったら書く。写真No.は写真台帳の番号と同じにしておくと、あとで探しやすい |
行は工程の順に並べます。現場でひな形を上から見ていけば、次に撮る写真が分かります。着工前と完成の全景は、同じ向きから撮って並べられるように「方角」まで書いておきます。
撮り忘れを防ぐこつ
- 隠れる所は「次の工程の前」に撮る。下地・防水シート・配筋・埋める管・断熱材などは、次の工程が始まると見えなくなります。計画書の「いつ撮るか」には、次の工程の名前を入れておきます。
- 1日の終わりに、撮った日の欄を見る。空いている行のうち、今日の工程にかかわる行が残っていないかを確かめます。エクセル版は「まだ撮っていない」の数が出ます。
- 材料は届いた日に撮る。品名・数量が分かる箱のラベルや納品書を一緒に写します。箱を片付ける前に撮ります。
- 黒板の字は撮る前に画面で確かめる。影や反射で読めない写真は、撮っていないのと同じです。黒板の書き方は工事黒板の書き方とテンプレートにまとめています。
撮り忘れた時は
あとから撮れる場面(完成の全景・材料の残り・周りの状況など)は、気づいた時点で撮り、写真の説明に撮った日を正しく書きます。撮った日を工事の日に合わせて書き換えることはしません。
次の工程で隠れてしまった所は、撮り直すことができません。その時は、自分で判断せずに、すぐ元請や発注者に伝えて、どうやって確かめてもらうかを相談します。納品書や作業の記録など、写真の代わりに出せるものがあるかも一緒に確かめます。確かめるために一部を開けて見せることになると、手間も費用もかかります。撮影計画書を作っておく一番の理由はここにあります。
現場レポートのアプリでできること
「現場レポート」アプリは、スマホで撮った写真にコメントを付けて、作業報告書や工事写真台帳のPDFをその場で作るアプリです。写真は作業前・作業中・作業後などの区分に分けて案件ごとにまとまり、工事写真台帳のPDFは1ページに写真3枚・通し番号・撮影日の欄が入ります。写真ごとに黒板風のスタンプ(工事名・工種・日付・メモ)を重ねることもできます。
アプリは撮った写真を整理して台帳にするところまでで、撮る場面を先に決めておく撮影計画や、撮り忘れを知らせる一覧はアプリにはありません。撮る場面はこのひな形で決めておき、撮った写真はアプリで台帳にする、という分け方をおすすめします。写真台帳の番号を計画書の「写真No.」に書いておけば、計画と写真が1対1でつながります。
よくあるご質問
Q. 小さな工事でも撮影計画書は要りますか? A. 決まりで求められていなければ、作らなくてもかまいません。ただ、下地や配管など隠れる所がある工事は、数行だけでも書いておくと撮り忘れが減ります。1日で終わる工事なら、着工前・隠れる所・完成の3行だけでも役に立ちます。
Q. 何枚くらい撮ればいいですか? A. 決まった枚数はありません。発注者に基準があればそれに従い、無ければ「この写真が無いと、ちゃんとやったことを見せられない」場面を全部書き出して、1場面に1〜2枚を目安にします。同じ場面を何枚も撮るより、場面を漏らさない方が大事です。
Q. 写真台帳や工事黒板とはどう違いますか? A. 撮影計画書は「撮る前」に作る一覧、工事黒板は「撮る時」に写し込む板、写真台帳は「撮った後」に写真を並べて出す書類です。台帳の作り方は工事写真台帳をスマホで作るのページにまとめています。
Q. 工事の途中で計画を変えてもいいですか? A. かまいません。追加の工事や工程の入れ替えがあれば、行を足したり、いつ撮るかを書き直したりします。作り直した日を作成日の横に書いておくと、どの版か分かります。
Q. テンプレートの利用に条件はありますか? A. ありません。商用・非商用を問わず、自由に書き換えて使ってください。場面の名前を変えたり、行や欄を足したりしてもかまいません。クレジット表記も不要です。
関連ページ
- 現場レポート トップ — アプリの機能の全体像
- 工事黒板の書き方とテンプレート — 写真に写す黒板に書く項目と置き場所
- 工事写真台帳をスマホで作る — 撮った写真を番号つきの台帳にする
- 施工報告書のテンプレート — 工程ごとの写真で施工の内容を報告する
- 写真報告書のテンプレート — 1ページ2枚・3枚・4枚で写真を並べる