工事写真の撮影計画書(エクセル・無料)

このページの要点

  • 撮影計画書は、工事が始まる前に「どの工程で・何を・いつ撮るか」を一覧にしておく書類です。現場で撮り忘れを防ぐのが目的です。
  • 工種・場面・撮る物・いつ撮るか・黒板に書くことを書き、撮ったら日付と写真番号を書くと、計画した写真・撮った写真・まだ撮っていない写真の数をエクセルが数えるひな形を、無料で配っています。会員登録はいりません。
  • いちばん大事なのは、次の工程で隠れてしまう所(下地・配筋・埋める管など)です。あとから撮り直せないので、計画書で「次の工程に進む前に撮る」と決めておきます。

工事写真の撮影計画書のひな形です。エクセル(xlsx)とPDFを用意しました。エクセル版は「撮影計画書」のシートと「記入例」のシートの2枚です。

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印刷して現場に持っていき、撮った行に日付を書き込んでいく使い方もできます。

工事写真の撮影計画書の記入例。工事名は◯◯様邸 外壁改修工事、工期は2026年10月1日〜10月24日。撮る場面の一覧が11行あり、着工前の四方の全景・足場・はがした後の下地・防水シートの重ね幅・胴縁の間隔・届いた外壁材のラベル・朝の打合せの7行に撮った日と写真No.が入り、外壁材の張り・プライマー塗り・シーリングの仕上がり・完成の全景の4行はまだ空いている。上の進み具合の欄は、計画11件・撮った7件・まだ4件
記入例(木造2階建ての住宅の外壁の張り替え・工事の途中・架空)。名前・地名は ◯◯ にしています。工程と寸法は書き方を示すための仮の値です。

撮影計画書とは

工事写真は、工事が終わってから「ちゃんとやった」ことを見せるための記録です。ところが、撮る場面は工程の途中に散らばっていて、忙しい日ほど撮り忘れます。撮影計画書は、それを防ぐために撮る場面を先に全部書き出しておく一覧です。

場面撮るもの撮り忘れやすさ
着工前工事を始める前の様子(建物の全景・周りの状況・既存の傷み)初日に慌てて撮り忘れやすい
施工中工程ごとの作業の様子中くらい
材料届いた材料の品名・数量・ラベル箱を捨てた後に気づく
出来形寸法が分かる写真(重ね幅・間隔・厚さなど。スケールを当てて)隠れる所はいちばん撮り忘れやすい
品質試験や検査の様子検査の日が決まっていれば忘れにくい
安全朝の打合せ・危険予知・安全の設備毎日のことなので後回しになりやすい
完成仕上がりの全景。着工前と同じ向きから足場を外す前後で慌ただしい

公共の工事では、発注者が定める写真管理の基準(国土交通省の写真管理基準など)で、撮る場面や枚数が決まっていることがあります。その時は基準の項目を、このひな形の行に写して使ってください。民間の工事でも、元請や発注者に決まりがあれば、そちらに合わせます。

欄ごとの書き方

欄書くこと
工事名・工事現場・工期契約書や工程表と同じ工事名・住所・期間
作成日・作成者計画書を作った日と、写真を撮る責任者
工種足場・下地・外壁・シーリングなど、工程表の工種と同じ名前
場面着工前・施工中・材料・出来形・品質・安全・完成・その他から選ぶ(エクセル版は一覧から選べる)
撮る物・場所何を・どこから撮るか。寸法を見せる写真は「スケールを当てて」と書いておく
いつ撮るか「張った後・胴縁の前」のように、次の工程の前と分かる書き方にする
黒板に書くこと工種・部位・設計の寸法など、その写真の黒板に書く項目
撮った日・写真No.撮ったら書く。写真No.は写真台帳の番号と同じにしておくと、あとで探しやすい

行は工程の順に並べます。現場でひな形を上から見ていけば、次に撮る写真が分かります。着工前と完成の全景は、同じ向きから撮って並べられるように「方角」まで書いておきます。

撮り忘れを防ぐこつ

  • 隠れる所は「次の工程の前」に撮る。下地・防水シート・配筋・埋める管・断熱材などは、次の工程が始まると見えなくなります。計画書の「いつ撮るか」には、次の工程の名前を入れておきます。
  • 1日の終わりに、撮った日の欄を見る。空いている行のうち、今日の工程にかかわる行が残っていないかを確かめます。エクセル版は「まだ撮っていない」の数が出ます。
  • 材料は届いた日に撮る。品名・数量が分かる箱のラベルや納品書を一緒に写します。箱を片付ける前に撮ります。
  • 黒板の字は撮る前に画面で確かめる。影や反射で読めない写真は、撮っていないのと同じです。黒板の書き方は工事黒板の書き方とテンプレートにまとめています。

撮り忘れた時は

あとから撮れる場面(完成の全景・材料の残り・周りの状況など)は、気づいた時点で撮り、写真の説明に撮った日を正しく書きます。撮った日を工事の日に合わせて書き換えることはしません。

次の工程で隠れてしまった所は、撮り直すことができません。その時は、自分で判断せずに、すぐ元請や発注者に伝えて、どうやって確かめてもらうかを相談します。納品書や作業の記録など、写真の代わりに出せるものがあるかも一緒に確かめます。確かめるために一部を開けて見せることになると、手間も費用もかかります。撮影計画書を作っておく一番の理由はここにあります。

現場レポートのアプリでできること

「現場レポート」アプリは、スマホで撮った写真にコメントを付けて、作業報告書や工事写真台帳のPDFをその場で作るアプリです。写真は作業前・作業中・作業後などの区分に分けて案件ごとにまとまり、工事写真台帳のPDFは1ページに写真3枚・通し番号・撮影日の欄が入ります。写真ごとに黒板風のスタンプ(工事名・工種・日付・メモ)を重ねることもできます。

現場レポートアプリで作った工事写真台帳のPDF。屋根の既存瓦と足場の写真の左下に、緑の板の黒板スタンプが重なり、工事名・工種・日付が入っている。右側にNo.・作業前と作業中の区分・撮影日・工種と部位・メモの欄が並ぶ
現場レポートで作った工事写真台帳のPDF(架空のデモデータ)。写真の左下が黒板スタンプです。

アプリは撮った写真を整理して台帳にするところまでで、撮る場面を先に決めておく撮影計画や、撮り忘れを知らせる一覧はアプリにはありません。撮る場面はこのひな形で決めておき、撮った写真はアプリで台帳にする、という分け方をおすすめします。写真台帳の番号を計画書の「写真No.」に書いておけば、計画と写真が1対1でつながります。

App Storeで見る ・ Google Playで見る

よくあるご質問

Q. 小さな工事でも撮影計画書は要りますか? A. 決まりで求められていなければ、作らなくてもかまいません。ただ、下地や配管など隠れる所がある工事は、数行だけでも書いておくと撮り忘れが減ります。1日で終わる工事なら、着工前・隠れる所・完成の3行だけでも役に立ちます。

Q. 何枚くらい撮ればいいですか? A. 決まった枚数はありません。発注者に基準があればそれに従い、無ければ「この写真が無いと、ちゃんとやったことを見せられない」場面を全部書き出して、1場面に1〜2枚を目安にします。同じ場面を何枚も撮るより、場面を漏らさない方が大事です。

Q. 写真台帳や工事黒板とはどう違いますか? A. 撮影計画書は「撮る前」に作る一覧、工事黒板は「撮る時」に写し込む板、写真台帳は「撮った後」に写真を並べて出す書類です。台帳の作り方は工事写真台帳をスマホで作るのページにまとめています。

Q. 工事の途中で計画を変えてもいいですか? A. かまいません。追加の工事や工程の入れ替えがあれば、行を足したり、いつ撮るかを書き直したりします。作り直した日を作成日の横に書いておくと、どの版か分かります。

Q. テンプレートの利用に条件はありますか? A. ありません。商用・非商用を問わず、自由に書き換えて使ってください。場面の名前を変えたり、行や欄を足したりしてもかまいません。クレジット表記も不要です。

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