請求書の振込先・支払期限の書き方(テンプレート無料)
このページの要点
- 振込先は、金融機関名・支店名・口座の種類・口座番号・口座名義(カナ)の5つを書きます。ゆうちょ銀行は、記号番号ではなく振込用の店名と口座番号を書きます。
- 支払期限は「翌月末」ではなく、「2026年11月30日」のように日付で書くと行き違いが減ります。
- 振込手数料は、決めがなければ原則として払う側の負担です(民法 第485条)。請求書の一言より、取引を始めるときに決めておくことが大切です。
請求書の下の欄に、振込先・支払期限・振込手数料をどう書けばよいかをまとめました。取引先に先に渡しておける「振込先・お支払い条件のご案内」のひな形も用意しています。エクセル(xlsx)とPDFがあり、エクセル版は締め日の日付からお支払期限の目安が出ます。会員登録はいりません。
請求書そのもののひな形は、常用の請求書、出来高の請求書、免税事業者の請求書のページにあります。
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- 振込先・お支払い条件のご案内のテンプレート(エクセル・xlsx/お支払期限の目安が数式・記入例つき)
- 振込先・お支払い条件のご案内のテンプレート(PDF・A4縦1枚/印刷して手書き)
- 振込先・お支払い条件のご案内の記入例(PDF)
振込先の書き方
相手の経理は、請求書を見て銀行の画面に入力します。迷わず打ち込める順に書きます。
| 欄 | 書き方の例 |
|---|---|
| 金融機関名 | ◯◯銀行、◯◯信用金庫 |
| 支店名 | ◯◯支店(店番号があれば 000) |
| 口座の種類 | 普通、当座 |
| 口座番号 | 7けたの番号 |
| 口座名義 | カナで、通帳のとおりに |
請求書の中に1行で書くなら、次の形が見やすくなります。
◯◯銀行 ◯◯支店(普)0000000 ◯◯ナイソウ ◯◯ ◯◯
口座名義はカナで書きます。 屋号の入った口座なら、屋号も通帳のとおりに書いてください。振込先のカナが合わないと、入金されないことがあります。漢字だけだと読み方が分からず、確認の電話が来る原因にもなります。
個人の口座でもよいか
個人事業主や一人親方が、自分の名前の口座を書いてもかまいません。屋号で請求書を出している場合は、請求書の発行者の名前と口座名義が違って見えます。発行者の欄に氏名も書いておくと、相手が確かめやすくなります。
ゆうちょ銀行の口座の書き方
ゆうちょ銀行の口座は、通帳の記号番号のままでは、他の金融機関から振り込めません。振込用の店名・預金種目・口座番号を書きます。通帳を開いた所のほか、ゆうちょ銀行の案内で確かめられます。
| 書くもの | 例 |
|---|---|
| 金融機関名 | ゆうちょ銀行 |
| 店名 | 〇一八(ゼロイチハチ)店 |
| 預金種目 | 普通 |
| 口座番号 | 振込用の7けた |
| 口座名義 | カナで |
取引先がゆうちょ銀行から振り込むこともあるので、記号番号も並べて書いておくと親切です。
支払期限の書き方
支払期限は、日付で書くのがいちばん確かです。
| 書き方 | 向いているとき |
|---|---|
| お支払期限 2026年11月30日(月) | ふつうの請求書。これが基本 |
| 2026年11月末日 | 月末の支払いが決まっているとき |
| 翌月末日までにお願いいたします | 「いつの翌月か」が分かれるので、発行日とセットで |
「翌月末」とだけ書くと、請求日の翌月か、締め日の翌月かで読み方が分かれることがあります。締め日と支払日を先に決めて、請求書には計算した日付を書きます。
支払期限は何日と決まっているのか
請求書の支払期限を「何日以内」とする一般の決まりはありません。取引先と決めた日を書きます。取引先に決まりがあれば、それに合わせます。
ただし、法律の決まりで長さが抑えられる取引があります。建設工事の下請代金は、その一つです。
| 場面 | 建設業法の決まり |
|---|---|
| 元請が注文者から支払いを受けた | 受けた日から1か月以内で、できる限り短い期間に下請へ払う(第24条の3 第1項) |
| 特定建設業者が注文者の下請契約 | 引渡しの申出の日から50日以内で、できる限り短い期間に支払期日を定める(第24条の6 第1項。下請が特定建設業者や一定の資本金以上の法人のときを除く) |
建設工事の請負契約では、工事完成後の支払いの時期と方法を書面に書くことも決まっています(第19条 第1項)。迷ったら、契約書や注文書の支払いの欄を見てください。
期限が土日や祝日のとき
末日の支払いは、土日に当たることがあります。振込は銀行の営業日に動くので、その月の扱いが前の営業日か翌営業日かを取引先に確かめておきます。ひな形のエクセルは、期限が土日に当たると「土日=前後を確認」と出ます。祝日は判定しません。
支払期限を書き忘れたとき
請求書に期限が書いていなくても、代金を請求できなくなるわけではありません。取引先と決めた支払日があれば、それが期限です。
何も決めていないときは、民法 第412条 第3項のとおり、払う側は請求を受けた時から遅れた扱いになります。ただ、実際の支払いの時期で行き違いやすいので、書き忘れに気づいたら連絡して、日付を伝えてください。
振込手数料はどちらが負担か
民法 第485条は、弁済の費用について別段の意思表示がないときは、債務者の負担としています。代金を払う人が債務者なので、決めがなければ、払う側が負担するのが原則です。
これは「別段の意思表示がないとき」の決まりです。取引の当事者が別の取り決めをしていれば、基本はそちらによります。ただし、次の節の建設工事の下請のように、差し引きが問題になる場面があります。
| 書く言葉 | 意味 |
|---|---|
| 先方負担、貴社負担、お客様負担 | 払う相手が手数料を負担する |
| 当方負担、弊社負担、当社負担 | 請求書を出す自分が負担する |
請求書に書く文例
取引先が負担するとき:
恐れ入りますが、振込手数料は貴社にてご負担をお願いいたします。
自分が負担するとき:
振込手数料は当方にて負担いたします。お手数ですが、手数料を差し引いた額をお振り込みください。
請求書に一言書いただけで、取り決めになるわけではありません。 取引を始めるときに決めて、ご案内の紙や注文書に残しておくと確かです。
下請の工事代金から差し引かれたとき
国土交通省の「建設業法令遵守ガイドライン」は、受託中小企業振興法の振興基準で、合意の有無にかかわらず、銀行口座への振込手数料を中小受託事業者に負担させ、代金から差し引いてはならないとされていることに、元請は留意しなければならないと書いています。
建設工事の請負には取適法(旧下請法)は適用されません。建設業法とこのガイドラインを見ます。そのほかの委託の取引での扱いは、公正取引委員会の案内で確かめてください。
差し引きの書き方と赤伝処理は、相殺・赤伝のある請求書のページにまとめています。引かれた額を帳簿や入金の記録にどう残すかは、入金管理表のページを見てください。
取引の始めに渡す「ご案内」の書き方
請求書の下の欄は小さいので、口座と条件は、はじめての取引のときに1枚にして渡しておくと、やり取りが減ります。ひな形の書き方です。
| 欄 | 書くこと |
|---|---|
| お振込先 | 上の5つ。口座を変えた時も、この紙で知らせる |
| 請求の締め日 | 末日、20日など |
| お支払いの月 | 当月、翌月、翌々月 |
| お支払いの日 | 末日、25日など |
| 振込手数料 | 取引先と決めた負担 |
| お支払期限の目安 | 締め日の日付を入れると計算される(エクセル) |
たとえば「末日締め・翌月末払い」なら、10月31日締めのお支払期限は11月30日です。取引先の決まりと違っていたら、取引先の決まりに合わせて書き直してください。
口座を変えたときは、早めに知らせます。 メールだけの連絡は、なりすましと区別しにくいものです。電話でも一言伝えると、相手が安心します。
法令の根拠
- 民法 第412条(履行期と履行遅滞)・第485条(弁済の費用)
- 建設業法 第19条(請負契約の内容)・第24条の3(下請代金の支払)・第24条の6(特定建設業者の下請代金の支払期日等)
- 国土交通省「建設業法令遵守ガイドライン(第12版)」
請求書の振込先と支払期限の書き方に、法令の様式はありません。上の表と文例は、行き違いを防ぐための実務の形です。
アプリで書くとき
出面帳&請求書は、設定に書いた振込先を、請求書の PDF の「お振込先」の欄に毎回入れます。お支払期限は既定で対象の月の翌月末日になり、PDF を作る画面で変えられます。
振込手数料の一言は、設定の「請求書の備考(定型文)」に書いておくと、備考の欄に毎回入ります。
振込先は1行か2行の文として書くので、取引先ごとに口座を変える設定はありません。「振込先・お支払い条件のご案内」の1枚と、期限の土日の確認はアプリでは作れないので、このページのひな形を使ってください。
よくあるご質問
Q. 請求書に振込先を書き忘れました。 A. 取引先に登録済みの口座があれば、入金されることもあります。念のため連絡して、振込先を伝えてください。金額に変わりがなくても、インボイスの記載事項に誤りがなければ修正の請求書はいりません。出し直すときは請求書の訂正と再発行のページを見てください。
Q. 口座名義は漢字とカナのどちらで書きますか? A. カナで書きます。振込の画面に入力するのはカナだからです。漢字も並べて書くと、さらに確かです。
Q. ゆうちょ銀行の記号番号を書いてもよいですか? A. 他の金融機関から振り込むときは、振込用の店名・預金種目・口座番号が要ります。記号番号だけでは振り込めないので、振込用の番号を書いてください。
Q. 振込手数料は、法律ではどちらが負担しますか? A. 民法 第485条は、別段の意思表示がないときは債務者の負担としています。代金を払う側が負担するのが原則です。取引先と別の決めをしているときは、その決めを確かめてください。
Q. 振込手数料を引かれて入金されました。 A. 取り決めがあるかを確かめます。建設工事の下請の代金なら、国土交通省のガイドラインの「赤伝処理」の節も見て、元請に確かめてください。相殺・赤伝のある請求書のページに書いています。
Q. 支払期限は1週間や2週間でもよいですか? A. 一般の決まりで何日と決まってはいません。ただ、相手の締め日と支払日に合わないと、短い期限のとおりには払われません。先に相手の支払いの決まりを聞いて、それに合わせた日付を書いてください。
Q. 支払期限を過ぎても入金がありません。 A. まず相手に確かめます。請求が届いていない、口座の入力を間違えた、ということもあります。請求書ごとの入金の確認には、入金管理表が使えます。
Q. テンプレートの利用に条件はありますか? A. ありません。商用・非商用を問わず、自由に書き換えて使ってください。クレジット表記も不要です。
関連ページ
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- 常用の請求書のテンプレート — 請求書全体の欄の書き方
- 請求書を訂正・再発行するときの書き方 — 振込先や金額を間違えたとき
- 相殺・赤伝のある請求書の書き方 — 差し引きがある月
- 入金管理表のテンプレート — 期限どおりに入ったかの確認
条文は2026年11月3日に e-Gov 法令検索で確かめた内容です(民法は2026年6月24日施行の版、建設業法は2025年12月12日施行の版)。建設業法令遵守ガイドラインは第12版(令和8年1月)で確かめました。個別の取引の判断は、取引先や専門家に確かめてください。