入金管理表のテンプレート(エクセル・無料)
このページの要点
- 入金管理表は、出した請求書ごとに「いつ・いくら・入金されたか」を書く表です。請求書の控えの一覧でもあり、まだ入金されていない額(売掛金)が取引先ごとに分かります。法令で決まった様式はありません。
- 請求日・請求額・支払期限・入金日・入金額を書くと、未入金の額と状態(入金済・一部入金・未入金・期限超過)、取引先ごとの残高をエクセルが出すひな形を、無料で配っています。会員登録はいりません。
- 入金が遅れたときは、電話で確かめた日と相手の返事を備考に残します。請求できる権利は5年で時効にかかるので(民法 第166条)、放っておかないための表でもあります。
入金管理表のひな形です。エクセル(xlsx)とPDFを用意しました。エクセル版は空欄の「入金管理表」(30行)と「記入例」の2シート、PDF版はA4横1枚(14行)です。1年を通して1枚に書き足していき、行が足りなくなったら新しい表に移ります。
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入金管理表とは(帳簿・工事台帳との違い)
一人親方の手元には、お金に関わる表がいくつかあります。役目が違うので、混ぜないのがこつです。
| 表 | 何のために | 1行の単位 |
|---|---|---|
| 入金管理表(このページ) | 出した請求書が入金されたかを追う(回収の管理) | 請求書1枚 |
| 一人親方の帳簿(売上帳・経費帳) | 確定申告のために売上と経費を記録する | 取引1件 |
| 工事台帳 | 工事ごとの原価と粗利を見る | 工事1件 |
売上帳にも入金日と入金額の欄がありますが、売上帳は「いくら売り上げたか」を年の集計に使う帳簿で、入金管理表は「どの請求がまだ残っているか」を月末ごとに見る表です。月末に入金管理表で残っている請求を確かめ、入金が済んだものを売上帳にも写す、という順で使います。
欄ごとの書き方
| 欄 | 書くこと |
|---|---|
| 基準日 | この表を見る日(月末など)。支払期限がこの日より前で、まだ残っている請求が「期限超過」になります。見るたびに書き換えます |
| 請求日・請求No. | 請求書に書いた日付と番号。番号は「2026-10-02」のように年月と連番にしておくと、請求書の控えと照らしやすい |
| 取引先・現場・内容 | 請求書の宛名と、現場や「常用 10月分」「床 張替(請負)」などの内容。取引先の名前は、下の集計で使うので毎回同じ字で書きます |
| 請求額(税込) | 請求書のご請求金額(消費税を含む額) |
| 支払期限 | 取引先の支払いの決まり(末日締め翌月末払いなど)から出した入金の予定日。請求書に書いた支払期限と同じ |
| 入金日・入金額 | 通帳や明細で確かめた日付と額。振込手数料が引かれていたら、引かれた後の額を書きます |
| 未入金 | 請求額−入金額。エクセル版は数式 |
| 状態 | 未入金が0なら「入金済」、入金が一部なら「一部入金」、支払期限が基準日より前で残っていれば「期限超過」、それ以外は「未入金」。エクセル版は数式で、期限超過の行は赤く、入金済の行は薄い字になります |
| 備考 | 振込手数料の差引、相殺、電話で確かめた日と返事、分割の約束など |
振込手数料が引かれていたとき
記入例の3行目は、154,000円の請求に対して153,560円が入金され、440円が残っています。振込手数料を相手が差し引く取り決めなら、残りは請求しないので、備考に「手数料 440円 差引」と書いて、440円は自分の経費(支払手数料)にします。表の上では「一部入金」のままですが、備考で理由が分かるので、次の月に追いかける対象からは外します。取り決めが無いのに引かれていたときは、次の請求書で足すか、取引先に確かめます。
入金が遅れたとき
- 基準日を書き換えて、状態が「期限超過」になった行を見ます。表の下の「期限を過ぎて残っている額」は、期限超過と一部入金の残りを足した額です。
- 期限から数日のうちに、電話で確かめます。請求書が届いていない・宛名や金額が違う・社内の処理が遅れている、のどれかであることが多く、ここで分かれば備考に「10/28 電話で確認 → 11/5 に振込の予定」のように書きます。
- 約束の日を過ぎても入金が無いときは、書面(郵便やメール)で請求の内容と期限をもう一度伝えます。送った日と内容を備考に残します。
- それでも入金が無いときは、内容証明や支払督促、少額訴訟などの手段があります。進め方は、商工会議所や法テラス、弁護士・司法書士に相談してください。このページは法律の手続きを案内するものではありません。
請求できる権利の時効(法令の根拠)
請求書を出した代金を受け取る権利(債権)は、民法 第166条で、権利を行使できることを知った時から5年間(または権利を行使できる時から10年間)行使しないと、時効によって消滅すると決められています。一人親方の工事代金なら、ふつうは支払期限が来た時から数えて5年です。
5年あるからといって放っておくと、相手の会社が無くなったり、工事の内容を証明する書類が無くなったりして、実際には回収できなくなります。入金管理表で「期限超過」が出たら、その月のうちに1度は連絡する、を決まりにしておくのが安全です。時効を止める方法(相手が債務を認める・裁判上の請求など)は民法に定めがありますが、個別の進め方は専門家に確かめてください。
請求書の控えそのものをいつまで残すかは、常用の請求書のテンプレートの「控えの保存」にまとめています。
記入例の読み方(内装の一人親方・8〜10月)
| 項目 | 記入例の数字 | 出し方 |
|---|---|---|
| 請求の合計 | 1,749,000円 | 9件の請求額の合計 |
| 入金の合計 | 912,560円 | 入金済3件と一部入金1件の入金額の合計 |
| 未入金(売掛金の残高) | 836,440円 | 1,749,000−912,560 |
| 期限を過ぎて残っている額 | 88,440円 | 期限超過の88,000円+一部入金の残り440円 |
| 取引先ごとの未入金 | ◯◯工務店 330,000円・◯◯建設 385,000円・◯◯リフォーム 121,440円 | 取引先の名前で上の表を集計 |
基準日を11月30日に書き換えると、支払期限11月15日の2件と11月30日の1件も「期限超過」に変わります。月末ごとに基準日を変えて、残っている請求を見るのがこの表の使い方です。
出面帳のアプリでできること
「出面帳&請求書」アプリは、毎日の出面(取引先・現場・常用か請負か・人工・単価)をスマホで記録して、取引先ごとの締め日に合わせた請求書のPDFを作るアプリです。請求書を出したら、その宛名・請求日・ご請求金額を入金管理表の1行に写します。
アプリにあるのは出面の記録と請求書・出面表のPDF、取引先ごとの月の集計までで、入金日や入金額を記録して未入金を追いかける機能はアプリにはありません。請求書を作るのはアプリ、入金の確認はこのひな形、という分け方をおすすめします。
よくあるご質問
Q. 取引先が「翌月末払い」です。支払期限はどう書きますか? A. 締め日の翌月の末日を書きます(9月末締めなら10月31日)。土日や祝日に当たるときは、取引先の決まり(前の営業日か次の営業日か)に合わせます。期限を書いておかないと「期限超過」の判定が働かないので、必ず書いてください。
Q. 分けて入金されたときは? A. 1行の入金額に合計を書き、備考に「10/15 100,000・10/30 54,000」のように内訳を書きます。行を分けたいときは、同じ請求No.で2行にして、2行目の請求額を空けておけば、合計が二重になりません。
Q. 相殺(材料代を差し引かれた)のときは? A. 入金額には実際に振り込まれた額を書き、差し引かれた額と理由を備考に書きます。残りが「一部入金」のまま残るので、相殺の内容に納得していれば、備考に「相殺・請求しない」と書いて追いかける対象から外します。相殺された材料代は、自分の経費として帳簿に書きます。
Q. エクセル版の「期限超過」が赤くなりません。 A. 基準日(B3)が空いていると判定できません。基準日を日付で入れてください。支払期限と入金日も、「10/20」のように日付として入れます(文字で入れると比べられません)。
Q. テンプレートの利用に条件はありますか? A. ありません。商用・非商用を問わず、自由に書き換えて使ってください。状態の分け方や欄の名前を自分の仕事に合わせて変えたり、行や取引先の欄を足したりしてもかまいません。クレジット表記も不要です。
関連ページ
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条文は2026年10月27日に e-Gov 法令検索で確かめた内容です(民法は2026年6月24日施行の版)。