出勤簿のテンプレート(無料・エクセル)
このページの要点
- 出勤簿は、人を雇ったときに1人ずつ、日ごとの始業・終業の時刻と休憩を残す帳簿です。賃金台帳に書く労働日数・労働時間数・時間外・休日・深夜の時間数(労働基準法施行規則 第54条)は、この記録から出します。
- 保存は5年、当分の間は3年です(労働基準法 第109条・附則 第143条)。厚生労働省のガイドラインは、出勤簿やタイムカードなど労働時間の記録を、この条の書類として保存するよう求めています。
- 区分・始業・終業・休憩を書くと実働・時間外・休日労働・深夜と1か月の合計が出るエクセルのテンプレート(記入例のシートつき)と、手書き用のPDFを無料で配っています。会員登録はいりません。
パートやアルバイト、正社員を雇っているお店や事業所のための、出勤簿のひな形です。エクセル(xlsx)とPDFを用意しました。A4縦に1人1か月。エクセル版は「年月」の欄にその月の1日を入れると、日付と曜日が31日ぶん入ります。
ダウンロード
- 出勤簿テンプレート(エクセル・xlsx/区分は一覧から選ぶ・実働と時間外・休日労働・深夜と合計は数式・記入例のシートつき)
- 出勤簿テンプレート(PDF・A4縦/印刷して手書き)
- 出勤簿の記入例(PDF)
出勤簿とは
労働基準法には「出勤簿」という名前の帳簿は出てきません。決まっているのは、事業場ごとに労働者名簿と賃金台帳を作ること(第107条・第108条)と、賃金台帳に労働日数・労働時間数・時間外や休日に働かせた時間数・夜10時から朝5時に働かせた時間数を書くこと(施行規則 第54条第1項)です。この数字のもとになる、日ごとの出勤と時刻の記録が出勤簿です。
労働者名簿・賃金台帳と合わせて「法定三帳簿」と呼ばれることがあります。決まった様式はないので、タイムカードやアプリの記録でもかまいません。大事なのは、日ごとの始業と終業の時刻が分かり、あとから見返せることです。
出勤簿の書き方(欄ごと)
| 欄 | 書くこと |
|---|---|
| 事業所・年月 | 事業所の名前と、何年何月の分か。エクセル版は年月の欄にその月の1日を入れる |
| 氏名・業務の種類 | 働く人の名前と、担当の仕事(調理・接客、事務など) |
| 1日の所定 | 就業規則や雇用契約で決めた1日の労働時間。時間外の計算に使う |
| 区分 | 出勤・休日出勤・休み・有休・欠勤・特別休暇から選ぶ |
| 始業・終業 | 仕事を始めた時刻と終えた時刻(予定ではなく実際の時刻) |
| 休憩 | その日にとった休憩の合計(分) |
| 実働 | 終業−始業−休憩。日をまたぐ勤務は翌日の終業まで数える |
| 時間外・休日労働・深夜 | 下の「時間の数え方」のとおり |
| 備考 | 時刻がいつもと違う理由(棚卸し・応援など)、遅刻・早退 |
月の終わりに、本人と事業主が中身を確かめて、確認の欄に名前と日付を書きます。下の合計の行(労働日数・労働時間数・時間外・休日労働・深夜・有休と欠勤の日数)が、そのまま賃金台帳と給与明細に写す数字です。
時間の数え方(実働・時間外・休日労働・深夜)
テンプレートの数式は、次のように数えています。
| 欄 | 数え方 |
|---|---|
| 実働 | 終業−始業−休憩。22:00〜翌6:00 のように日をまたぐ時は、終業を翌日として数える |
| 時間外 | 実働のうち、1日の所定の時間を超えた分。区分が「休日出勤」の日は数えない |
| 休日労働 | 区分が「休日出勤」の日の実働 |
| 深夜 | 始業から終業までのうち、夜10時から朝5時にかかった時間 |
いくつか、表だけでは決まらないことがあります。
- 週40時間: 法律の労働時間は、休憩を除いて1日8時間・1週40時間までです(労働基準法 第32条)。1日の所定を超えなくても、週40時間を超えた分は時間外になります。テンプレートは1日ごとに数えるので、週ごとの時間は別に確かめてください。常時10人未満の労働者を使う商店や飲食店など一部の業種は、週44時間までの特例があります(施行規則 第25条の2)。
- 休日: 割増の要る「休日労働」は、法律で与えることになっている休日(毎週少なくとも1回か、4週間を通じて4日以上・第35条=法定休日)に働いた時間です。土曜に休日出勤しても、法定休日が日曜なら休日労働には当たらない、ということがあります。どの日が法定休日かは就業規則で決めておき、区分を選ぶときに合わせます。
- 深夜の休憩: 深夜の時間は休憩を差し引かずに数えています。夜10時より後に休憩をとった日は、深夜の欄を手で直してください。
割増賃金の率や計算は、就業規則と雇用契約に合わせます。テンプレートは時間を数えるところまでです。
記入例の読み方
記入例は、平日9時から18時(休憩60分・実働8時間)で働く食堂の正社員の10月です。
- 10月7日は19時30分まで働いたので、実働9.5時間・時間外1.5時間。備考に理由(仕込みの応援)を書いています。
- 10月18日(日)は、法定休日の日曜に4時間働いた休日出勤。休日労働の欄に4時間が入り、時間外には数えません。
- 10月23日は13時から23時の棚卸し。休憩60分を引いて実働9時間で、時間外1時間、22時から23時の1時間が深夜です。
- 有休の日(13日)と欠勤の日(28日)は、区分だけを選び、欠勤は備考に理由を書きます。
合計は、労働日数21日・労働時間数166.5時間・時間外2.5時間・休日労働4時間・深夜1時間です。
手書きや自己申告でもよいか
出勤簿を手書きにしてはいけない、という決まりはありません。ただ、厚生労働省の「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」は、始業・終業の時刻を確かめて記録する方法を、原則として次のどちらかとしています。
- 使用者が自分で見て確かめ(現認)、記録する
- タイムカード・ICカード・パソコンの使用時間の記録など、客観的な記録をもとに確かめ、記録する
働く人が自分で書く出勤簿(自己申告)は、これができない時のやり方です。その場合は、正しく書くよう本人に十分に説明する・必要に応じて実際の時間と合っているか調べて直す・申告できる時間外に上限を設けるなど、正しい申告を妨げることをしない、といった措置がガイドラインで求められています。手書きの出勤簿なら、事業主が毎日の時刻を見て確認の欄に書き込む形にしておくと、このやり方に沿います。
労働安全衛生法でも、事業者は労働時間の状況をタイムカードの記録・パソコンの使用時間の記録などの客観的な方法その他の適切な方法で把握し、その記録を3年間残すことになっています(第66条の8の3・施行規則 第52条の7の3)。
保存期間と数え始め
出勤簿は5年間、当分の間は3年間保存します(労働基準法 第109条・附則 第143条)。数え始めは、その出勤簿の「完結の日」です(施行規則 第56条第1項第5号)。その記録にかかる賃金の支払期日のほうが後なら、支払期日から数えます(同 第2項)。たとえば10月分の出勤簿で、10月分の給与を11月25日に払うなら、11月25日から数えます。
アプリやエクセルで付けている場合も、同じ期間残しておきます。紙に印刷して綴じるか、ファイルを月ごとに分けて保存しておくと、あとで探しやすくなります。
パート・アルバイト・家族だけの店
- パート・アルバイトも労働者なので、正社員と同じように出勤簿をつけます(労働基準法 第9条)。シフトの予定表とは別に、実際の始業と終業を残します。
- 家族だけで営んでいる店: 同居の親族だけを使っている事業には、労働基準法は適用されません(第116条第2項)。同居の親族以外の人を1人でも雇えば、その人の出勤簿が要ります。
- 個人事業主の本人は労働者ではないので、自分の出勤簿は要りません。雇った人のぶんをつけます。
法令の根拠
- 労働基準法 第108条(賃金台帳)・労働基準法施行規則 第54条(賃金台帳に書く事項=労働日数・労働時間数・時間外・休日・深夜の時間数)
- 労働基準法 第32条(1日8時間・1週40時間)・第35条(休日)・施行規則 第25条の2(週44時間の特例)
- 労働基準法 第109条(記録の保存)・附則 第143条(当分の間は3年)・施行規則 第56条(保存期間の数え始め)
- 労働安全衛生法 第66条の8の3(労働時間の状況の把握)・労働安全衛生規則 第52条の7の3(把握の方法と3年間の保存)
- 労働基準法 第9条(労働者の定義)・第116条(適用除外)・第120条(罰則)
- 労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン(厚生労働省・平成29年1月20日策定)
アプリなら出勤簿から給与明細まで
「賃金台帳・給与明細」アプリは、従業員ごとに1日ずつ、出勤・休み・休日出勤・有休などの区分と始業・終業・休憩を記録できるアプリです。前の記録と同じにする・平日をまとめて出勤にする、といった入力も使え、日をまたぐ勤務にも対応しています。月の労働日数・実働時間・時間外・休日・深夜の時間数は、そのまま給与明細の初期値に入り、賃金台帳と労働者名簿まで1本のアプリでそろいます。
アプリの出勤簿は、区分・始業・終業・休憩・実働・備考と、労働日数・労働時間数・時間外・休日労働・深夜・有休の合計の表です。打刻(タイムカード)の機能ではなく、確かめた時刻を帳簿として残す形です。本人と事業主の確認の欄はアプリにはないので、紙で確認をもらうときは、このテンプレートと組み合わせてください。
- 出勤簿の記録は無料版でも付けられます。出勤簿のPDF・CSVの書き出しはPro版の機能です(無料版でも完成見本を見られます)
- 記録は端末の中だけに保存されます。アカウント登録は不要です
- 無料版とPro版の違いは紹介ページにまとめています
よくあるご質問
Q. テンプレートの利用に条件はありますか? A. ありません。商用・非商用を問わず、自由に書き換えて使ってください。区分の選択肢を足したり、社名を入れたりしてもかまいません。クレジット表記も不要です。
Q. 出勤簿は何年保存すればよいですか? A. 5年です。ただし当分の間は3年とされています(労働基準法 第109条・附則 第143条)。数え始めは出勤簿の完結の日で、賃金の支払期日のほうが後ならその日からです(施行規則 第56条)。
Q. 手書きの出勤簿は違法ですか? A. 手書きそのものを禁じる決まりはありません。ただ厚生労働省のガイドラインは、使用者が自分で見て確かめるか、タイムカードなどの客観的な記録で確かめることを原則としています。本人が書く形にするなら、事業主が毎日の時刻を確かめて確認の欄に書き込むようにしてください。
Q. 出勤した日に丸をつけるだけの出勤簿でもよいですか? A. 賃金台帳には労働時間数や時間外の時間数を書くので、日ごとの始業・終業の時刻と休憩が分かる形で残すのがおすすめです。厚生労働省のガイドラインも、労働日ごとに始業・終業の時刻を確かめて記録することを求めています。
Q. パートやアルバイトも出勤簿が要りますか? A. 要ります。パートやアルバイトも労働基準法の労働者です(第9条)。シフト表は予定なので、実際の始業・終業を出勤簿に残します。
Q. 従業員が1人だけの小さな店でも作りますか? A. 作ります。人数に関係なく、労働者を1人でも雇えば、賃金台帳とそのもとになる労働時間の記録が要ります。同居の親族だけで営んでいる場合は、労働基準法は適用されません(第116条第2項)。
Q. 出勤簿をつけていないとどうなりますか? A. 労働基準法 第108条(賃金台帳)や第109条(記録の保存)に違反した場合は、30万円以下の罰金と定められています(第120条)。
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条文は 2026年10月29日に e-Gov 法令検索で確かめた内容です(労働基準法 第9条・第32条・第35条・第108条・第109条・第116条・第120条・附則 第143条、同施行規則 第25条の2・第54条・第56条、労働安全衛生法 第66条の8の3、労働安全衛生規則 第52条の7の3)。ガイドラインは同じ日に厚生労働省のページで確かめました。改正されることがあるので、最新の条文もあわせてご確認ください。