塗装工事の見積書テンプレート(外壁・屋根)

このページの要点

  • 外壁・屋根の塗装の見積書は、足場・高圧洗浄・養生・下地補修・シーリング・下塗り・中塗り・上塗り・付帯部を工程ごとに1行ずつ書き、塗料の名前と塗り回数、塗る面積(㎡)を添えると、お客様が見比べやすくなります。
  • 表紙(建物と塗る面積・部位ごとの金額・塗料と塗り回数)と内訳明細書(30行)の2枚組のひな形を、エクセル(数式入り)とPDFで無料で配っています。会員登録はいりません。
  • 塗装の見積書に法律で決まった様式はありません。材料費・労務費を分けた見積書(建設業法 第20条の材料費等記載見積書)が要るときは、建設業の見積書のテンプレートを使ってください。

外壁塗装・屋根塗装・付帯部の塗装の見積書のひな形です。エクセル版は「見積書」(表紙)と「内訳明細」の2枚のシートに、それぞれの記入例のシートがついています。内訳明細書に「部位」と工程・数量・単価を書いて行を足していくと、表紙の部位ごとの金額と、小計・消費税・御見積金額まで自動で入ります。

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塗装工事の見積書の記入例の表紙。宛名・見積日・見積番号・有効期限・工事名・工事場所・工期・お支払条件・御見積金額1,420,650円と発行者の欄、建物と塗る面積の欄、仮設工事・下地補修・シーリング工事・外壁塗装・屋根塗装・付帯部塗装の部位ごとの金額、諸経費・値引き・小計・消費税、塗料と塗り回数の表が並ぶA4縦1枚
記入例の表紙(架空)。延床30坪の木造2階建ての、外壁と屋根の塗装です。名前・会社名・住所・許可番号・登録番号は ◯◯ にしています。
塗装工事の見積書の記入例の2枚目、内訳明細書。No.・部位・工程と名称・塗料と仕様・数量・単位・単価・金額・備考の列に、足場から水切りまで18行、直接工事費の計1,231,500円
記入例の内訳明細書。外壁と屋根は、下塗り・中塗り・上塗りを別の行にしています。

内訳の書き方(工程ごと)

塗装の見積書でお客様が見るのは、「何を・どれだけ・何回塗るのか」です。工事の順に、部位ごとにまとめて書きます。

部位書く行の例数量の単位
仮設工事足場の架設・解体、飛散防止ネット、高圧洗浄、養生㎡
下地補修ひび割れの補修、欠けの補修、鉄部の錆落とし式・m・か所
シーリング工事外壁の目地の打ち替え、サッシ回りの増し打ちm
外壁塗装下塗り・中塗り・上塗りを1行ずつ㎡
屋根塗装縁切り、下塗り・中塗り・上塗り㎡
付帯部塗装軒天・破風・鼻隠し・雨樋・水切り・雨戸㎡・m
  • 足場は「架面積」で書きます。建物の外周に少し足した長さ×高さで、外壁の塗る面積より大きくなります(記入例は外壁 125㎡ に対して足場 260㎡)。
  • 外壁と屋根は、下塗り・中塗り・上塗りを分けます。「外壁塗装 一式」とまとめると、何回塗るのかが伝わりません。下塗りの材料(シーラー・フィラーなど)は外壁の材質で変わるので、名前まで書きます。
  • シーリングは「打ち替え」と「増し打ち」を分けます。古いものを撤去して入れ直すのか、上から足すのかで、手間も単価も違うからです。
  • 付帯部は1か所ずつ。軒天は㎡、破風・雨樋・水切りは m で数えるのが一般的です。鉄部は錆止めを塗るかどうかを書いておきます。
  • 下地補修は、着工後に数が変わりやすい行です。記入例は「1式」にして、備考に「数は着工後に確認」と書いています。

欄ごとの書き方(表紙)

欄書くこと
宛名注文する人。個人なら「様」、会社なら「御中」
見積日・見積番号見積書を出す日と、自分で決めた通し番号
有効期限この金額で受ける期限。塗料の値上がりがある時期は短めに
工事名・工事場所「外壁・屋根塗装工事」など。施主の名前と現場の住所
工期(予定)着工から足場の解体までの見込み。雨の日は延びることも一言
建物構造・階数・延床面積(坪と㎡)
外壁・屋根の材質窯業系サイディング・モルタル・金属、化粧スレート・瓦・金属屋根など
塗る面積・足場外壁と屋根の塗る面積(実測か、延床からの概算か)と、足場の架面積
部位ごとの金額内訳明細書の部位ごとの合計(エクセル版は自動)
諸経費・値引き現場管理・運搬などの経費。値引きはマイナスの数で
塗料と塗り回数部位ごとの下塗りの材料、中塗り・上塗りの塗料、塗り回数、色
発行者・登録番号会社名・屋号・氏名と連絡先、建設業の許可があれば許可番号、インボイスの登録番号

塗る面積の出し方

  • いちばん確かなのは実測です。外壁の各面の幅×高さを足し、窓や玄関ドアなど塗らない所を引きます。記入例の「外壁 125㎡(実測・窓を除く)」がこの書き方です。
  • 現地を見る前の概算では、延床面積から出すこともあります。その場合は表紙の「塗る面積」に「延床からの概算」と書き、着工前に実測して金額を確かめると、後で話が食い違いません。
  • 屋根は勾配で面積が増えます。真上から見た面積に、勾配に応じた割り増しを掛けます。
  • 面積の出し方を書いておくと、ほかの会社の見積書と比べられたときにも説明がしやすくなります。

記入例の読み方(延床30坪・外壁と屋根)

  • 木造2階建て・延床30坪(約99㎡)の家で、外壁は窯業系サイディング 125㎡、屋根は化粧スレート 70㎡ です。
  • 外壁は水性シーラーで下塗り、水性シリコン樹脂塗料で中塗り・上塗りの3回。屋根は縁切り(塗料で屋根材の重なりのすき間がふさがらないよう部材を差し込み、雨水の逃げ道を残す作業)を入れて3回です。
  • 部位ごとの金額は、仮設工事 323,500円・下地補修 20,000円・シーリング工事 186,000円・外壁塗装 337,500円・屋根塗装 231,000円・付帯部塗装 133,500円 で、直接工事費は 1,231,500円 です。
  • 消費税は、小計(税抜)1,291,500円 に1回だけ10%を掛けて 129,150円、御見積金額は 1,420,650円 です。エクセル版は1円未満を切り捨て(ROUNDDOWN)にしています。
  • 記入例の単価は、書き方を示すための仮の数字です。相場や標準の単価ではありません。自社の単価に書き換えて使ってください。

法令の根拠

塗装工事は、建設業法の「建設工事」の1つです(同法 第2条第1項・別表第一)。建設業の許可を受けた人(建設業者)は、工事の種別ごとの材料費・労務費などの内訳と、工程ごとの作業の日数を書いた見積書を作るよう努め、注文者から求められたら契約が成立するまでに見積書を渡さなければなりません(同法 第20条)。2025年12月12日に施行された改正の中身と、材料費・労務費・法定福利費を分けたひな形は、建設業の見積書のテンプレートにまとめています。

このページのひな形は、工程と塗料を見せる形です。材料費と労務費を分けていないので、材料費等記載見積書として使うときは、内訳明細書の行を材料費と労務費に分けて書いてください。

条文は2026年10月12日に e-Gov 法令検索で確かめた内容です(建設業法は2025年12月12日施行の版)。改正されることがあるので、最新の条文もあわせてご確認ください。

坪数から見積をその場で出すなら

「塗装見積」は、延床の坪数・階数・屋根の有無(または外壁の実測面積)を入れると、外壁塗装・屋根塗装・足場・飛散防止ネット・高圧洗浄・養生・コーキング(シーリング)・付帯部・諸経費まで内訳つきで計算し、宛名・有効期限・登録番号の入った御見積書をPDFにできるアプリです。塗料のグレードごとの単価は自分の価格に書き換えて保存できます。正面だけ・2面だけの塗装も、塗る面の数を選んで見積もれます。

塗装見積アプリで作った御見積書のPDF。宛名・工事場所・発行者、見積番号・発行日・有効期限、件名と御見積金額、外壁塗装・屋根塗装・足場架設・飛散防止ネット・高圧洗浄・養生・コーキング打ち替え・軒天塗装・破風鼻隠し塗装・雨樋塗装の数量・単位・単価・金額、小計・諸経費・消費税・合計、工期・お支払条件・備考が並ぶA4縦1枚
塗装見積で作った御見積書のPDF(架空のデータ・延床30坪・2階建て・屋根あり)。

アプリの御見積書は、坪数や面積から出す概算の形です。外壁・屋根は「塗装 シリコン」のように1行で、下塗り・中塗り・上塗りの行には分かれません。現場でお客様に目安をすぐ伝えるのはアプリで、工程と塗料まで書いた正式な見積書はこのページのひな形で、と使い分けてください。見積の計算と画面での確認、PDFの作成は無料版でもできます(無料版のPDFには「SAMPLE」の透かしが入ります)。データは端末の中に保存され、アカウントの登録はいりません。

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よくあるご質問

Q. 「外壁塗装 一式」と書いてはいけませんか? A. 法律で禁じられているわけではありません。ただ、一式だけでは何回塗るのか、どの塗料を使うのかが分からず、ほかの会社の見積書と比べられたときに説明がしにくくなります。下塗り・中塗り・上塗りを分け、塗料の名前と面積を書いておくと、金額の理由が伝わります。

Q. 塗料のメーカー名や製品名まで書いたほうがいいですか? A. 書いておくのがおすすめです。同じ「シリコン樹脂塗料」でも製品によって中身が違うため、お客様がほかの見積書と比べるときの手がかりになります。ひな形では「塗料・仕様」の欄に、製品名とグレードを書けるようにしています。

Q. 足場代は、どの面積で計算しますか? A. 足場は、建物の外周より少し外側に組むので、外壁の塗る面積ではなく足場を組む面の面積(架面積)で数えるのが一般的です。記入例では、外壁 125㎡ に対して足場 260㎡ としています。

Q. 値引きはどこに書けばいいですか? A. 表紙の「値引き」の行に、マイナスの数で書きます。エクセル版は小計から差し引いてから消費税を計算します。単価をこっそり下げるより、値引きの行で見せたほうが、次の工事の見積のときに基準がぶれません。

Q. 見積書の有効期限は、どのくらいにすればいいですか? A. 決まりはありません。記入例は見積日から30日にしています。塗料や材料の値上がりが続いている時期は、短めにしておくと安心です。

Q. テンプレートの利用に条件はありますか? A. ありません。商用・非商用を問わず、自由に書き換えて使ってください。行を増やす・欄の名前を変える・会社のロゴを入れるのも自由です。クレジット表記も不要です。

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