古物台帳のテンプレート(無料)
このページの要点
- 古物を買い受けたり、売ったり、委託を受けたりしたときは、そのつど、いつ(取引の年月日)・何を(品目と数量、特徴)・誰と(相手方の住所、氏名、職業、年齢)・どう確かめたか(確認の方法)を帳簿に書きます(古物営業法 第16条)。
- 帳簿は最終の記載をした日から3年間、営業所に備え付けます。エクセルなどの電子の記録でもよく、その場合はすぐに紙に出せる状態で保存します(同 第18条)。
- エクセルとPDFのひな形を、記入例つきで無料で配っています。取引の順に1行ずつ書く形なので、施行規則でいう「帳簿に準ずる書類」として使えます。
古物台帳のひな形です。エクセル(xlsx)とPDFを用意しました。会員登録もメールアドレスの入力もいりません。
A4横の表で、1行に1件の取引を書きます。エクセル版は30行で、「区分」と「品目」は一覧から選べます。記入例のシートには、店頭の買取・宅配の買取・委託・売却の6件を入れてあります。
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古物台帳の欄と書き方
ひな形の欄は、古物営業法 第16条の第1号から第5号に、実務で使う「区分」「代価」「備考」を足したものです。
| 欄 | 書くこと | 根拠 |
|---|---|---|
| No. | 通し番号。取引の順に振ります | 施行規則 第17条第2項 |
| 取引年月日 | 品物を受け取った日、または引き渡した日 | 第16条第1号 |
| 区分 | 買受け・売却・交換・委託を受けた・委託品の引渡し のどれか | (実務の欄) |
| 品目・品名・数量 | 13の区分のどれか(時計・宝飾品類、書籍 など)と、何をいくつ | 第16条第2号 |
| 特徴 | 型番・シリアル番号・色・傷・刻印・付属品など、その品物だと分かること | 第16条第3号 |
| 代価 | 買い取った値段・売った値段 | (実務の欄) |
| 相手方 | 住所・氏名・職業・年齢 | 第16条第4号 |
| 確認の方法 | 第15条第1項のどの措置をとったか。第1号と第4号は方法まで | 第16条第5号 |
| 備考 | 宅配買取・買戻し・訂正の理由など | (実務の欄) |
- 品目の13の区分は、許可を受けるときの区分と同じです(美術品類・衣類・時計・宝飾品類・自動車・自動二輪車及び原動機付自転車・自転車類・写真機類・事務機器類・機械工具類・道具類・皮革・ゴム製品類・書籍・金券類。施行規則 第2条)。
- 代価は第16条の記載事項には入っていませんが、1万円未満の例外に当たるかを後から確かめるときに必要になるので、書いておくと安心です。
- 「特徴」は、盗まれた品物と照らし合わせるための欄です。「時計」「本」だけでは足りません。型番やシリアル番号があれば必ず書きます。
確認の方法の書き方
相手方の真偽を確かめる措置は、古物営業法 第15条第1項の第1号から第4号に分かれています。台帳には、とった措置の区分を書き、第1号と第4号のときは方法も書きます(第16条第5号)。
| 区分 | どんな確認か | 書き方の例 |
|---|---|---|
| 第1号 | 身分証明書・運転免許証・個人番号カードなどの提示を受ける | 1号 運転免許証の提示 |
| 第2号 | 住所・氏名・職業・年齢を書いて署名した文書を受け取る | 2号 署名文書の交付 |
| 第3号 | 電子署名つきの電子データを受け取る | 3号 電子署名つきの記録 |
| 第4号 | 施行規則 第15条第3項で決まっている方法(郵送・宅配の買取などで使うもの) | 4号 住民票の写しの送付+転送不要郵便の到達 |
宅配買取やネットでの買取のように相手と会わない取引は、第4号の方法を使います。施行規則 第15条第3項には、印鑑登録証明書と押印した書面の送付を受ける方法、本人限定受取郵便を送って届いたことを確かめる方法、住民票の写しの送付(または古物商が用意したソフトウェアで撮った身分証明書の画像の送信)を受けたうえで、その住所へ転送しない扱いの郵便物を送って届いたことを確かめる方法などが並んでいます。台帳には、そのうちどれを使ったかを書きます。
1万円未満でも書くもの・売るときに書くもの
買い受けるとき、対価の総額が1万円未満の取引は、確認の措置も台帳への記載も要りません(第15条第2項第1号・第16条ただし書・施行規則 第16条第1項)。ただし、次の品物は1万円未満でも確認して記載します(施行規則 第16条第2項)。
- 自動二輪車・原動機付自転車(ねじやボルトなど汎用の部品を除く部分品を含む)
- エアコンの室外ユニット、電気温水機器のヒートポンプ
- 家庭用のゲームソフト
- CD・DVD・ブルーレイなど、音や映像を記録したもの
- 電線
- グレーチング(金属製のもの。側溝などのふた)
- 書籍
自分が売った品物を、売った相手からそのまま買い戻すときも、確認と記載は要りません(第15条第2項第2号)。
売却などで引き渡すときに記載が要るのは、次の品物だけです(施行規則 第18条第1項)。それ以外の品物を引き渡したときは、記載しなくてかまいません。
- 美術品類
- 時計・宝飾品類
- 自動車(部分品を含む)
- 自動二輪車・原動機付自転車(部分品は1万円以上で取引したものだけ)
自動車そのものを引き渡した場合は、相手方の欄(住所・氏名・職業・年齢)を空けてかまいません(第16条第4号・施行規則 第18条第2項)。
上の記入例では、2行目の技術書と5行目のゲームソフトが「1万円未満でも記載する品物」、6行目の腕時計が「売却でも記載する品物」です。
保存は3年・エクセルで付けてよいか
台帳は、最終の記載をした日から3年間、営業所に備え付けます(第18条第1項)。台帳をなくしたり傷めたりしたときは、すぐに営業所のある地域の警察署長に届け出ます(同条第2項)。
エクセルやアプリでの記録も認められています。第16条は「帳簿等に記載をし、又は電磁的方法により記録をしておかなければならない」と書いていて、電子の記録を選べます。その場合は、営業所でいつでも書面に表示できるようにして、記録した日から3年間保存します(第18条第1項)。
台帳の様式は施行規則の別記様式第15号ですが、記載すべき事項を取引の順に書ける書類や、取引ごとに書ける取引伝票でもかまいません(施行規則 第17条第2項)。伝票で付けるときは、取引の順にとじ合わせておきます(同条第3項)。このひな形は、取引の順に1行ずつ書く形です。
第33条では、必要な記載をしない・うその記載をする・3年間保存しない、のどれも「6月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金」に当たります。
法令の根拠
- 古物営業法 第15条(確認等及び申告) — 相手方の確認の4つの措置、1万円未満と買戻しの例外
- 同 第16条(帳簿等への記載等) — 台帳に書く5つの事項
- 同 第18条 — 3年間の保存、なくしたときの届出
- 同 第33条 — 記載・保存の義務に反したときの罰則
- 古物営業法施行規則 第15条(確認の方法等) — 会わない取引で使う確認の方法
- 同 第16条(確認等の義務を免除する古物等) — 1万円という金額と、1万円未満でも確認・記載する品物
- 同 第17条(帳簿等) — 帳簿の様式と、帳簿に準ずる書類
- 同 第18条 — 引き渡したときに記載が要る品物
条文は 2026年10月4日に e-Gov 法令検索で確かめた内容です。改正されることがあるので、最新の条文もあわせてご確認ください。
手書きやエクセルが続かないとき
「古物台帳」アプリは、取引をその場でスマホに記録すると、取引の順・通し番号つきの古物台帳PDF(A4横)を期間を指定して出力します。品目の13の区分と本人確認の方法はメニューから選べ、金額と品目を選ぶと、その取引に記載が要るかを条文つきで確かめられます。
本体は無料で、取引10件まで試せます(PDFに「SAMPLE」の透かしが入ります)。Pro版は一度きりの買い切りです。
よくあるご質問
Q. 古物台帳は、いつ書けばよいですか? A. 古物を受け取ったとき、引き渡したときの、そのつどです(古物営業法 第16条)。月末にまとめて書くのではなく、取引のたびに書きます。
Q. フリマアプリで買って仕入れた品も、台帳に書きますか? A. 古物商が営業として古物を買い受けるときは、相手が個人の出品者でも第15条と第16条の対象になります。1万円以上の取引と、1万円未満でも記載する品物(書籍・ゲームソフト・CD・DVDなど)は、確認の措置をとって台帳に書きます。相手と会わない取引の確認の方法は施行規則 第15条第3項にありますが、フリマアプリでの仕入れでどの方法をとるかは、営業所を管轄する警察署に確かめておくと安心です。
Q. 書きまちがえたときはどうしますか? A. 古物営業法と施行規則の本則には、訂正のしかたの決まりはありません。消して書き直すと、立入検査のときに書き換えたように見えます。紙なら二重線で消して正しい内容を書き添え、エクセルなら行を消さずに備考に訂正の内容と日付を残しておくと、あとから経緯が分かります。
Q. 代金は書かなくてもよいのですか? A. 第16条の5つの事項には、代金は入っていません。ただ、1万円未満の例外に当たるかどうかは対価の総額で決まるので(第15条第2項第1号)、代金も書いておくのがおすすめです。このひな形には代価の欄があります。
Q. エクセルの台帳のまま保存してよいですか? A. かまいません。電子の記録は、営業所の画面からすぐ印刷できるようにしておき、記録の日から3年間残します(第18条第1項)。パソコンが壊れても消えないよう、別の場所にも控えを残しておきましょう。
Q. テンプレートの利用に条件はありますか? A. ありません。商用・非商用を問わず、自由に書き換えて使ってください。クレジット表記も不要です。
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