鉄筋加工帳のテンプレート(エクセル・PDF・無料)

このページの要点

  • 鉄筋加工帳は、図面から拾った鉄筋を部位・呼び名・形状・長さ・本数で1行ずつ並べ、重量をまとめる表です。加工場への指示や、材料の発注の元になります。法律で決まった様式はありません。
  • エクセル版は、呼び名(D10〜D32)を選ぶと単位質量が自動で入り、1本の長さと本数から重量、下の表に径ごとの本数・長さ・重量と総重量が出ます。手書き用のPDFと記入例もあり、会員登録はいりません。
  • 単位質量は JIS G 3112(鉄筋コンクリート用棒鋼)の異形棒鋼の値です(D10=0.560 kg/m・D13=0.995 kg/m など)。記入例は、木造の基礎の地中梁1本(架空の数字)です。

鉄筋加工帳(拾い出し表)のひな形です。エクセル(xlsx)とPDFを用意しました。エクセル版は1冊に「鉄筋加工帳」と「記入例」のシートが入っていて、灰色の欄(単位質量・重量)と下の合計の表は数式です。呼び名と形状は一覧から選べます。

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手書き用のPDFにも、下の合計の表に呼び名ごとの単位質量を印刷してあります。電卓で「1本の長さ(m)×本数×単位質量」を計算して重量の欄に書いてください。

鉄筋加工帳の記入例。工事名・図面・作成日・作成者の欄の下に、No.・部位・符号・呼び名・形状・加工寸法a b c・1本の長さ・本数・単位質量・重量・備考の表があり、地中梁FG1の上端筋と下端筋(D19)、腹筋・あばら筋・幅止め筋(D10)の5行が書いてある。下の径ごとの合計の表は、D10が44本・72.8m・40.8kg、D19が6本・40.8m・91.8kg、総重量は132.6kg(0.133t)
記入例(木造の基礎の地中梁1本・架空の数字)。工事名と作成者は ◯◯ にしています。

鉄筋加工帳とは(拾い出し表との違い)

鉄筋加工帳は、どの鉄筋を・どの形に・何mmで・何本切って曲げるかを、部材ごとに並べた表です。加工場(工場)に渡せば加工の指示書になり、径ごとの重量を足せば発注する量が出ます。

現場では「拾い出し表」「鉄筋の拾い」「加工表」とも呼ばれ、呼び方と中身は会社によって少しずつ違います。おおまかには次のように使い分けます。

呼び方中心になる情報使う場面
拾い出し表部位ごとの呼び名・長さ・本数・重量図面から数量を出す・見積り
鉄筋加工帳上に加えて、形状と加工寸法加工場への指示・発注

このひな形は両方を1枚にまとめています。数量だけを出すなら「形状」と「加工寸法」の欄は空けたままで使えます。

欄ごとの書き方

上の欄

欄書くこと
工事名工事の名前(「◯◯邸新築工事」など)
図面拾った図面の名前と番号(「基礎伏図・基礎梁リスト」など)。図面が改訂されたら、改訂の記号も
作成日・作成者拾った日と、拾った人

明細の表

欄書くこと
部位どこの鉄筋か(「地中梁 上端筋」「スラブ 下端筋」)。階・部材・鉄筋の役目の順に書くと並べやすい
符号図面の部材の記号(FG1・G1・C1・S1 など)
呼び名鉄筋の太さ(D10・D13・D16…)。エクセル版は一覧から選ぶと単位質量が入る
形状直・片フック・両フック・L形・U形・スターラップ・フープ・幅止め・その他から選ぶ
加工寸法 a・b・c曲げる鉄筋の辺の長さ(mm)。直の鉄筋は a に長さを書けば足りる
1本の長さ(mm)1本を切る長さ。フックの余長を含めた長さを書く
本数同じ形・同じ長さの本数
単位質量(kg/m)呼び名ごとの値(下の表)。エクセル版は自動
重量(kg)1本の長さ(m)×本数×単位質量。エクセル版は自動
備考ピッチ(@200 など)・継手の位置・加工の注意

径ごとの合計

呼び名ごとに、本数・長さの合計(m)・重量(kg)を足した表です。いちばん右が全部の合計で、その下に総重量を kg と t で出します。発注するときは、この重量に、会社で決めているロスの割合を足します。

拾い出しの手順

  1. 図面をそろえる: 伏図(部材の配置)と、部材ごとの配筋のリスト(梁リスト・柱リストなど)、標準図・特記仕様を手元に置きます。継手や定着の長さ、フックの形は、標準図と特記仕様に書いてあります。
  2. 部材ごとに分ける: 基礎・地中梁・柱・梁・スラブ・壁のように、部材の種類ごとに拾います。同じ符号の部材がいくつあるかを先に数えておきます。
  3. 1本ずつ長さを出す: 主筋は、部材の長さに継手と定着の長さを足します。あばら筋・フープは、かぶり厚さを引いた外の寸法を回り、フックの余長を足します。
  4. 本数を数える: 主筋は図面の本数、あばら筋・フープ・スラブ筋は「区間の長さ÷ピッチ+1」が目安です。端の扱いは図面に合わせます。
  5. 表に書いて重量を出す: 1行に「同じ呼び名・同じ形・同じ長さ」をまとめます。部材の数が複数あるなら、本数に掛けてから書きます。
  6. 径ごとに足して、図面と見比べる: 合計が出たら、部材ごとの重量が大きく外れていないか、拾い忘れの部材がないかを見直します。

曲げたときの伸びをどう見込むか、端数をどう丸めるかは、加工場や元請によって決まりが違います。最初に確かめておくと、あとで数字が合わなくなりません。

重量の出し方(呼び名ごとの単位質量)

重量は「1本の長さ(m)×本数×単位質量(kg/m)」で出します。単位質量は、JIS G 3112(鉄筋コンクリート用棒鋼)で呼び名ごとに決まっている値です。

呼び名公称直径 mm単位質量 kg/m
D109.530.560
D1312.70.995
D1615.91.56
D1919.12.25
D2222.23.04
D2525.43.98
D2928.65.04
D3231.86.23
D3534.97.51
D3838.18.95
D4141.310.5
D5150.815.9

たとえば D13 を 5.5m に切ったものが 48本なら、5.5×48×0.995=262.68 kg です。

ひな形の合計の表は D10〜D32 の8つです。D35 より太い鉄筋を使うときは、エクセル版の合計の表の呼び名と単位質量を書き換えてください(明細の単位質量は、合計の表から引いています)。

記入例の読み方(基礎の地中梁1本)

記入例は、木造2階建ての基礎の地中梁 FG1(長さ 6m・1本)を拾ったものです。数字は書き方を見せるための架空のものです。

  • 上端筋と下端筋は D19 を3本ずつ。1本の長さ 6,800mm は、梁の長さに両端の定着を足した長さです。
  • あばら筋は D10 のスターラップで、加工寸法は a=250・b=550。1本の長さ 1,800mm はフックの余長を含めた切る長さ、本数 31 は「6,000÷200+1」です。
  • 幅止め筋は D10 の両フックで、@600 に11本。
  • 合計は D10 が 44本・40.8kg、D19 が 6本・91.8kg、総重量は 132.6kg(0.133t)です。

現場でスマホで(アプリの加工帳PDF)

「鉄筋電卓」アプリは、鉄筋重量の計算画面で出した結果を、そのまま加工帳の明細に1行足せます。明細から、呼び名別の総重量を集計した加工帳・数量拾い出し表・発注書のPDFを作って共有できます。

鉄筋電卓アプリで作った鉄筋加工帳のPDF。部材名・呼び名・長さ・本数・単重・重量の表に4行、その下に呼び名別の集計(D13が104本・493.5kg、D16が48本・411.8kg、D22が32本・437.8kg)と総重量 1,343.1kg(1.343t)
鉄筋電卓で作った加工帳のPDF(架空のデモデータ)。

本体は無料で、6つの計算機と加工帳・PDFまで試せます(PDFに「SAMPLE」の透かしが入ります・現場の保存は1件まで)。Pro版は一度きりの買い切りです。定尺から何本取れるか・ロス率、配筋のピッチから本数を出す計算もあります。

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よくあるご質問

Q. SD295 と SD345 で単位質量は変わりますか? A. 変わりません。SD295・SD345・SD390 などは鉄筋の強さの種類で、単位質量は呼び名(太さ)で決まります。同じ D13 なら、どれも 0.995 kg/m です。

Q. 単位質量はどこの値ですか? A. JIS G 3112(鉄筋コンクリート用棒鋼)の異形棒鋼の寸法表の値です。鉄鋼メーカーの製品カタログにも同じ表が載っています。実際の鉄筋の重さは、規格の許す範囲で少しばらつきます。

Q. エクセルの重量が計算されません。 A. 呼び名を一覧から選んでいるか(全角の「D13」ではなく半角の D13)、1本の長さと本数が数字で入っているかを見てください。どちらかが空いていると、重量の欄は空のままです。

Q. 行が30行では足りません。 A. 明細の行(たとえば No.29 の行)を行ごとコピーして、No.30 の行より上に「コピーしたセルの挿入」で足してください。重量の数式も一緒に入り、合計の表の範囲も広がります。No.30 の行より下に足した行は、合計に入りません。

Q. 加工寸法 a・b・c と1本の長さの関係は? A. このひな形では、1本の長さは自動で計算しません。曲げの伸びの見込み方とフックの余長は、加工場や元請の決まりで変わるためです。加工寸法は形を伝えるため、1本の長さは切る長さと重量を出すために書きます。

Q. テンプレートの利用に条件はありますか? A. ありません。商用・非商用を問わず、自由に書き換えて使ってください。表題を「鉄筋拾い出し表」「加工表」などに変えてもかまいません。クレジット表記も不要です。

関連ページ

単位質量と公称直径は、2026年10月10日に鉄鋼メーカーが公開している JIS G 3112 の寸法表(日本製鉄の建材の資料ほか)で確かめた値です。